抄録
鏡視下腱板修復術において内側列縫合を行ったsuture bridge法は縫合部での再断裂の原因となるが,初期固定力を得るため当院では内側列縫合を併用しており,その治療成績を検討した.術後1年以上経過観察が可能であった112肩(男性80肩,女性32肩,手術時平均年齢61.4歳)を対象とした.JOAスコアは術前59.0点から術後87.5点へ有意に改善した.再断裂率は全体で16.1%,術前断裂サイズ別では不全/小/中断裂8.9%,大/広範囲断裂23.2%であった.再断裂形態について,フットプリントに腱板が残存しない断裂(Type 1)が55.6%,内側列縫合部での断裂(Type 2)が44.4%であった.術前断裂サイズ別では,不全/小中断裂でType 1が20%,Type 2が80%,大広範囲断裂でType 1が69.2%,Type 2が30.8%であった.内側列縫合を併用しても良好な結果が期待できるが,不全/小中断裂においてType 2の割合が高く,術前断裂サイズによって修復方法を検討する必要があると考えられた.