抄録
65歳以上の肩腱板断裂に対する鏡視下腱板修復術(ARCR)の術後短期成績について検討した.対象は2018年1月から2020年11月までにARCRを行った38例,評価項目は断裂サイズ,術前および術後1年での肩関節可動域とJOA スコア,再断裂率とした.また再断裂群と非再断裂群で比較検討した.肩関節可動域,平均JOA スコアはともに術前後で有意に改善した.再断裂率は13.2%であり,広範囲断裂の症例で有意に再断裂が多かった.2群間比較では,術前のJOAに有意差はなかったが,外旋可動域で有意差を認めた.再断裂に対する術前外旋可動域についてROC曲線を作成したところ,カットオフ値は30度,感度80.0%,特異度78.8%,AUCは0.803であった.65歳以上の高齢者におけるARCRにより良好な短期成績を認めた.断裂サイズが大きく,術前可動域が小さい症例で術後再断裂のリスクが高いことが示唆された.