抄録
化膿性肩関節炎に対して関節鏡視下デブリドマンを実施した7症例を経験したので報告する.対象は当院で2017年4月から2020年12月までの間に化膿性肩関節炎に対して関節鏡視下デブリドマンを実施した7例7肩である.12か月以上経過観察し得た男性5例,女性2例を対象とした.平均年齢は58.3 ± 19.5(SD)歳であった.感染経路として術後感染が1例,感染性心内膜炎や化膿性脊椎炎による血行感染が3例,不明が3例であった.デブリドマンを2回必要とした症例が1例あった.術後からCRP陰性化に要した日数は平均53.3 ± 34.5(SD)日であった.最終観察時のJOAスコアの平均は74.9 ± 16.0(SD)点であった.起炎菌はMSSA3例,B群連鎖球菌2例,G群連鎖球菌1例,不明1例であった.
関節鏡視下デブリドマンにてすべての症例で感染の鎮静化を得ることができたが,治療が遅くなると,肩の機能障害が残りやすい傾向にあった.