抄録
非外傷性上腕骨頭壊死に対する手術治療は病期に応じて,治療選択が行われる.今回,若年者非外傷性上腕骨頭壊死に対して自家骨軟骨柱移植術を行うことで,良好な成績を得ることができたので報告する.症例は2例3肩である.それぞれ24歳,30歳の若年女性で,全肩Cruess分類stage3であった.術前JOAスコアは平均62.3点であった.若年であることから,関節温存を目的として直視下で自家骨軟骨柱を移植した.術後は可動域改善も認め,JOAスコアは平均94.0点と改善を認めた.骨軟骨柱移植部の軽度段差は認めるも,関節症変化は認めていない.非外傷性上腕骨頭壊死において,骨頭圧潰を認めるstage3以降では人工物置換が選択される事が多いが,ゆるみや摩耗などによる再手術が懸念される.若年者においては,関節温存ができ,比較的侵襲が少ない手術として自家軟骨柱移植術は有用であると思われた.しかし今後も長期の経過観察が必要と考える.