抄録
我々は放射状MRIから算出した術前の断裂面積6.3cm2以上が再断裂の危険因子と報告し,その場合は棘下筋回転移行術を追加することとした.本研究では断裂面積6.3cm2以上の症例に対する棘下筋回転移行術の短期成績を報告する.対象は1年以上経過観察可能であった10例.男8例,女2例,平均年齢64.6歳,平均観察期間は18.0ヶ月であった.最終観察時の菅谷分類はTypeIが5例,TypeIIIが3例,TypeVが2例であり再断裂率は20%であった.JOA scoreは術前55.5 ± 11.7(SD)点から術後91.2 ± 3.5(SD)点,ASES scoreは術前35.6 ± 13.3(SD)点から術後88.5 ± 6.6(SD)点へ有意に改善した.平均ROMは挙上が術前91 ± 44(SD)度から術後156 ± 15(SD)度,外旋が術前41 ± 14(SD)度から術後51 ± 10(SD)度に改善した.棘下筋回転移行術は有用な術式と考えられた.