肩関節
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脱臼
コリジョンアスリートの肩関節前方脱臼に対する鏡視下remplissage法の理学所見と成績-術後可動域の検討-
荒巻 慶藤澤 基之原 正文
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2025 年 49 巻 2 号 p. 364-368

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抄録

当院では若年のコリジョンアスリートなどの強い外力がかかる肩関節前方脱臼症例に対し,Hill-Sachs remplissage法(HR法)を鏡視下Bankart修復術に追加している.本術式を行い12ヵ月以上の経過を観察できた39例41肩を対象に,肩可動域を含む臨床成績と下肢機能を調査した.手術時年齢は17.9歳,種目は柔道14肩,ラグビー8肩,サッカー8肩,その他11肩.肩学会スポーツ能力評価法は,術後12ヵ月で94.5点に回復し,全例元のスポーツに復帰した.初期の1肩に術後腱板部分損傷を認めたがその他の合併症はなく,平均24.2ヵ月の経過で再脱臼はなかった.術後の肩可動域患健側差は,前方挙上5.3°,下垂位外旋9.2°,外転位外旋8.3°,内旋2.5椎体,外転位内旋5°であり有意な制限を認めた.術後より下肢機能訓練を行い,HBD,SLR,FFDは術前に比し術後に有意に向上した.HR法は合併症が少なく,術後は軽度の肩可動域制限を全方向に伴うがスポーツ復帰に支障はなかった.

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