肩関節
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炎症疾患
関節鏡視下デブリドマンを施行した化膿性肩関節炎26例の検討
千住 隆博水城 安尋内村 大輝上田 幸輝
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2025 年 49 巻 2 号 p. 465-471

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抄録

化膿性肩関節炎は診断・治療が遅れると重篤な機能障害を残す可能性があり, 早期介入が重要である. 本研究では当院で関節鏡視下デブリドマン術を施行した化膿性肩関節炎26例を対象に, 臨床的特徴と手術成績を後方視的に検討した. 平均年齢 72.1±13.7 (SD)歳, 男性が多く,糖尿病を10例に認めた. 感染経路は注射後や術後が多く, 起炎菌はMSSAが最多で, 次いでアクネ菌・MRSEであった. アクネ菌・MRSE感染では炎症反応が軽度であった. 菌同定率は92%と高く, 細菌学的検査前の抗菌薬未投与および複数培養の提出が寄与することが示唆された. 鏡視下洗浄デブリドマン術後開放ドレナージを行い, ドレーン留置期間は平均11日, CRP陰性化までの期間は平均48日, 最終平均自動可動域は屈曲120°, 外転 125°, 下垂位外旋64°であった. 再手術は4例(15%)で, いずれも基礎疾患を有し, 初期抗菌薬の選定が不適切であった可能性がある. 本治療法は一定の有用性を示し, 今後は長期成績の検討が必要と考えられた.

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© 2025 日本肩関節学会
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