日本健康学会誌
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The Association Between Meal Enjoyment and Depressive Symptoms of Senior Care Facility Resident in Japan
Mai TAKASEHiroshi MURAYAMASayaka HIRUKAWATomoki TANAKASachiko ONOMinami SUGIMOTOMari KIMATA
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2023 年 89 巻 2 号 p. 48-56

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抄録

【背景】高齢者施設の入居者において,食事の楽しさは抑うつの傾向と関連するといわれており,介護職員は入居者が「楽しく」食事ができる環境づくりに取り組んでいる.一方で,個人の生活特性によって,食事の楽しさと抑うつ傾向との関連は異なる可能性がある.そこで,本研究では施設入居者の社会人口学的要因や社会関係に着目し,食事の楽しさと抑うつ傾向の関連を修飾する要因を検証することを目的とした.

【方法】高齢者施設に居住する65歳以上の入居者を対象とし,横断的デザインによる質問票調査を行った(N=190).

【結果】食事の楽しさは抑うつ傾向と負の関連があり,年齢と社会的つながりの数が,その関係性を修飾していた.食事を楽しんでいた対象者のなかでも,85歳以上の対象者は,84歳以下の対象者と比較して抑うつのリスクが高かった.さらに,食事を楽しんでいる対象者でも,社会的つながりが少ない者は,社会的つながりが多い者と比較すると抑うつのリスクが高かった.結論:高齢者施設のスタッフは適切な食事支援を行い,また良好な精神的健康を維持,促進するために,入居者の年齢や社会的つながりを考慮すべきであるといえる.

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