抄録
目的:妊娠の喫煙継続に関連する要因を検討すること.
方法:この横断研究の母集団は,2004年4月1日から2006年3月31日までに,日本の一都市の保健センターを,妊娠届出のために訪れたすべての妊婦であった.該当した妊婦は2,536人であり,2,533人(99.9%)が研究に参加した.自記式調査票により,2,511人(99.0%)から有効回答を得た.届出時の喫煙継続に関連する要因は,最初にχ2検定で検討された.その後,χ 2検定で有意であった項目を独立変数とし,届出時の喫煙継続状況を従属変数として,強制投入法による多重ロジステック回帰分析を行った.
結果:喫煙継続者は232人(9.2%),妊娠後の禁煙者は397人(15.8%)であった.届出時の喫煙継続は,「パートナーの喫煙」「経済的不安や相談の有無」「過去に妊娠経験がある者」「妊娠届出が妊娠12週以降」の4変数と有意に関連していた.
結論:妊娠届出時まで喫煙を継続する妊婦を減らすためには,妊婦のパートナーの喫煙率を下げることや,経済不安の解消に向けた努力が,意味を持つ可能性が示唆された.