日本健康教育学会誌
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特集:行動変容を促す健康教育・ヘルスプロモーションのアプローチ―COVID-19 をめぐる反省と課題から―
行動変容のためのヘルスコミュニケーション—COVID-19の教訓—
奥原 剛
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2022 年 30 巻 2 号 p. 163-171

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抄録

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が始まってからの2年間で筆者が抱いてきた問題意識を,理論的枠組みと関連研究を添えて本稿で提起する.筆者の問題意識の中核は,「知識偏重のコミュニケーションの限界」である.専門家の「知の呪縛」を解き,対象者のリアクタンス(抵抗)を誘発する「メッセージ疲労」を回避するために,コミュニケーション方略を拡張する必要がある.「教えるだけのコミュニケーション」から脱却し,「感じさせるコミュケーション」へ転換するために,健康行動の「感情的決定因子」や人の「根源的欲求」に訴える等の方略を提案する.COVID-19で得た教訓を,今後の行動変容のコミュニケーションの研究と実践に活かすために,本稿が役立てば幸いである.

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© 2022 一般社団法人日本健康教育学会
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