2024 年 32 巻 2 号 p. 118-124
本稿は,これからシステマティックレビューを実施してみたいという初学者がその基礎を一通り理解できるようになることを目指している.システマティックレビューは1次研究の成果を包括的に収集,評価し,知見を統合することを目的とした2次研究である.1次情報の「収集」「選択」「抽出」「評価」が明確かつ系統的に行われるため,研究者の個人的な知識や経験に依存するナラティブ・レビューとは区別される.エビデンスヒエラルキーにおいて上位に位置し,研究者にとって研究の現状と将来の展望を客観的に把握するための重要な手段となる.システマティックレビューの過程にはリサーチクエスチョンの設定,データベースの選定,検索式の作成,採択・除外基準の定義,データの抽出と管理,論文の質の評価,そしてプロトコルの登録が含まれる.システマティックレビューは論文執筆のためだけでなく,研究分野の発展や政策決定においても重要な役割を果たす.本誌へのシステマティックレビューの投稿が期待される.