2024 年 32 巻 2 号 p. 111-117
目的:2023年度に日本健康教育学会若手の会が企画した,『「健康無関心層」に対するヘルスコミュニケーションのあり方について考える』というテーマの学習会について,その内容と成果を報告する.
活動内容:オンライン形式で,25人が参加した.参加者は,個人ワークで考えた健康無関心層に対する印象を共有したのち,石川ひろの氏による健康無関心層の特徴とヘルスコミュニケーションに関する講義を受け,どのようにヘルスコミュニケーションを用いれば健康無関心層にアプローチできるかをグループワークで議論し発表した.学習会後に事後アンケートを実施した結果,回答者全員が学習会プログラムに対して満足であると回答し,ほとんどの参加者がテーマに対する理解度が上昇し,学んだ内容を活用する手がかりが得られたと回答した.改善点は,講義時間や内容,グループワークの時間や構成,開催形態,告知などについて挙げられた.
今後の課題:講義やグループワークの最適時間の検討,具体的な開催内容の告知,効果的なグループワークの考案,参加者の知識・経験レベルに合わせた事前課題の設定などを行うことで,より多くの若手研究者・実践者の研究・実践活動の促進に貢献できる学習会となる可能性がある.