2020 年 29 巻 2 号 p. 142-152
目的:COVID-19の病理と対処法に関する最新の知見を基に,2次予防の必要性と可能性を検討した。
方法:2020年4月4日現在のデータベース「医学中央雑誌」,「MEDLINE」を使用して関連文献の検索を行った。COVID-19の病理と対処法に関する文献を対象とした。検索キーワードは,「コロナウイルス急性呼吸器疾患(2019-nCoV) and 免疫 and 治療」とした。
結果:医学中央雑誌の検索結果は0件,MEDLINEの検索結果は32件であった。サイトカインストームを中心としたCOVID-19の病理の概要を伝えるもの,免疫力の調整を中心とした治療法を検討しているもの,治療法としてモノクローナル抗体を検討しているものなどが中心であった。
考察:検討した文献の知見から,COVID-19 の病理の一端には免疫機能の過剰反応が含まれていること,ウイルスが体内に入った後でも重症化を防ぐ手立てがあることが示された。社会的不安を軽減するために効果的な2次予防のためのセルフケア対策が急がれる。