2025 年 33 巻 4 号 p. 586-593
地域包括ケアシステムの一要素であるサービス付き高齢者向け住宅の入居者が最期まで居住を継続できることに向けた支援の概念構造を明らかにし,定義を検討した。Rogersの概念分析の手法を用いて,国内20文献から先行要件・属性・帰結に該当する内容を抽出し,それらの意味内容を吟味し,質的帰納的に抽象化していきカテゴリを生成した。概念分析の結果,先行要件として家族形態の変化とケア形態の変化,自分らしさを重視する価値観などの4カテゴリ,属性として,入居者の日常生活動作の自立に向けたかかわり,入居者の社会参加と生きがいづくりに向けたサポート,思いの変化を見据えたアドバンスド・ケア・プランニングの実施,入居者の状態・状況の変化を把握できる環境づくりなどの5カテゴリ,帰結として自分らしく暮らせる自宅としての終の住処の1カテゴリを生成した。5つの属性からサービス付き高齢者向け住居の入居者が最期まで居住を継続できることに向けた支援の定義を,入居者の日常生活動作の自立に向けてかかわり,入居者の社会参加と生きがいづくりに向けたサポート,変化を見据えたアドバンスド・ケア・プランニングを実施するとともに,入居者の状態・状況の変化を把握できる環境をつくり,介護・医療との連携体制を整備して入居者が最期まで居住継続できるようにすることとした。