主催: 基礎有機化学討論会組織委員会
共催: 日本化学会, 近畿化学協会, 大阪大学大学院グローバルCOEプログラム「生命環境化学グローバル研究教育拠点」, 有機合成化学協会(協賛), 日本薬学会(協賛)
パラ位に置換基を導入した芳香族置換基を有するテトラアリールテルル化合物の合成とそれらの構造を明らかにしたので報告する。 テトラアリールテルル[(p-R-C6H4)4Te, R = H, H3C, F3C, H3CO, H3CS]はそれぞれ対応するリチウム試薬と四塩化テルルより合成し、いずれも黄色の個体として単離した。X線結晶構造解析の結果、p-C6H4)4Te, (R = H, H3C, F3C)の三種類のテトラアリールテルルは疑三方両錐構造を有しており、これまでの理論および実験から予測される構造的特徴を示した。(p-H3CO-C6H4)4Teの結晶はテルルを中心対称点とする正方晶系であり、16族元素として初めての疑四角錐構造を有する化合物として解析された。関連化合物の合成についても報告する。