基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
第19回基礎有機化学討論会(第38回構造有機化学討論会・第58回有機反応化学討論会)
セッションID: 1P070
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ポスター発表
分子動力学計算を利用したE1cB-E2境界反応領域の解析
*伊藤 晋平山高 博
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抄録

グラッブス解裂の一種である3-クロロ-2-シアノ-2-フェニル-プロパノールアニオンの単分子解裂反応を分子軌道計算、および分子動力学計算から検討した。分子動力学計算により、フェニル基に電子求引性置換基を導入することで、その反応機構がE2からE1cB機構へと連続的に変動することを見出した。分子動力学計算によれば、反応機構は、IRC上を進行せず、C-C結合開裂に比較しC-Cl結合開裂のタイミングが遅延していた。さらに4-ニトロ基では、E2とE1cB機構と異なる機構にて進むトラジェクトリーが得られ、境界領域にての反応機構が一元的でないことを示唆している。

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© 2008 第19回基礎有機化学討論会 組織委員会
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