抄録
本研究では、分子認識に有利な極性基を持つキラルイオン性液体を合成し、水溶性不斉分子の選択的液液抽出を行うことを目的としている。一般に広く使用されているイミダゾリニウムカチオンを母体を母体に水酸基を導入したキラルイオン性液体は、水と混合してしまい、選択的液液抽出に用いることはできなかった。しかし、カチオン母体の疎水性を高めることにより、水溶性の問題を克服し、液液抽出が可能となった。このキラルイオン性液体を用いて、水相に溶解したアミノ酸ラセミ混合物の液液抽出を行ったところ、一定の特徴を持つ不斉分子を認識しやすいことをHPLCにより確認した。また、1H-NMRおよび、1H-NOESY-NMRによりアミノ酸との相互作用を確認した。