基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
第53回有機反応化学討論会
セッションID: P-05
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Winstein式の新解釈:m値の定義と意味
*清水 宣次郎
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抄録

Winstein式を分子内溶媒和という新しい観点から見直すと、基質の疎水性の違いが反映する水中のイオン化挙動を、有機溶媒中の挙動と分けて取り扱う必要が明らかになる。非水溶媒系ではSN1基質は例外なく、オリジナルY値に対して単一の直線相関を示し、基質固有のm値が定義できる。m値はイオン化遷移状態で脱離アニオンがどの程度フリーであるかを示し、イオン対の状態を知る指標となる。この新しい解釈に基づき、イオン化機構を議論する。

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© 2003 基礎有機化学連合討論会
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