共催: 日本化学会, 日本化学会九州支部, 有機合成化学協会(協賛)
β位にアリール基を持つ化合物のソルボリシスでは特殊な架橋カチオンであるフェノニウムイオン中間体が生成することが知られている。当研究室では、α位またはβ位に電子求引性基を持つβ-アリールエチルトリフレートを合成し、その置換基が及ぼす効果について研究している。α位にπ系を持つシアノ基については、何らかの減速効果を打ち消す加速効果が観測されており、π系を持たないトリフルオロメチル基をα位に二つ導入した化合物について検討した。ソルボリシスの追跡、生成物解析はNMRによって行い、反応機構、反応速度の解析および分子軌道計算によるGSの不安定化による加速効果について検討した。