共催: 日本化学会, 日本化学会九州支部, 有機合成化学協会(協賛)
7,7-ジメチルシクロヘプタトリエンの3位に(R,R)-2,4-ペンタンジオール(PD)をエーテルとして組み込んだ化合物を合成し、4-phenyl-1,2,4-triazoline-3,5-dione (PTAD)を付加させた。反応を塩化メチレン中で行うと、1,4位への環化付加体が定量的に得られ、その立体選択性は10対1以上であった。立体選択性はアセトニトリル中では低下し、PD部の水酸基を保護すると逆転した。NMRを用いて反応を追跡すると、反応速度論的な生成物は3,6位への付加であるが熱力学的には不安定であることがわかった。発表ではこの1次生成物の立体化学も含めてその制御因子を考察する。