2011 年 2011 巻 62 号 p. 30-36
コムギ赤かび病では予防防除が中心であり,感染小穂からの病勢伸展が顕著であるコムギ品種では,感染小穂の抑制,すなわち開花期防除の効果を最大限に得ることが特に重要である.そこで,本病に対する抵抗性が弱い品種「ゆきちから」を用い,無人ヘリ防除と比較して10a あたりの使用薬液量がより多い地上防除では,すべての穂に薬剤が付着する確率が高く,安定して高い防除効果が得られるとの仮説を立て,防除効果と薬剤付着量に関する試験を行った.また,薬剤散布のコスト低減を目的に,地上防除における薬剤散布量削減の可能性について検討した.供試薬剤はメトコナゾール水和剤とした.その結果,無人ヘリ防除と地上防除の効果に差は認められず,ともに高い防除効果を示した.また,地上防除では,単位面積あたりの散布量を同一濃度のままで現行(宮城県)の2/3 に削減できることが示唆された.