2011 年 2011 巻 62 号 p. 37-42
ダイズ栽培において非選択性除草剤の畦間散布用に開発され,宮城県でも普及している吊り下げ式の畦間処理装置(万能散布バー:北海道糖業社製)は,散布部の高さや幅,そして角度の調整が可能であることから,本装置のコムギ赤かび病防除への適用性があると考え,一連の試験を行った.供試薬剤は,県内で広く用いられているメトコナゾール水和剤とした.その結果,本処理装置の赤かび病防除への汎用性が確認された.加えて,本処理装置を用いることで,効率よくコムギの穂に薬剤が付着する傾向が認められたことから,浸透移行性の低い,あるいはない薬剤を用いた場合,慣行ノズルと比較してより効率のよい薬剤散布が可能であると推察された.また,栽培現地で強風時の殺菌剤散布に用いられている除草剤ノズルを使用した殺菌剤散布効果はやや劣ったことから,赤かび病に対する薬剤散布では強風時を避けることのほかに,ノズルの選択も重要であることが明らかとなった.