2012 年 2012 巻 63 号 p. 121-123
2009 年に青森県南部地方において「キャンベル・アーリー」の花穂が,灰色かび病により甚大な被害を受けた.要因の一つとして「新梢伸長期」から「開花10 日前」の降雨を伴った低温多湿の気象条件が考えられた.そこで2011 年に「新梢伸長期」,「開花10 日前」および「開花直前」の花穂をそれぞれ採取し,人工的な低温多湿条件下(温度13℃湿度90%)において, 花穂被害の発生経過を調査した.その結果,いずれの時期に採取した花穂も灰色かび病菌が既に付着,または感染していたと推定され,多くの花穂が激しく発病した.以上の結果から「新梢伸長期」から「開花10 日前」頃にかけての降雨を伴った低温多湿条件が,2009 年における花穂被害の多発要因の一つであると結論した.また,「新梢伸長期」から「開花直前」の時期が重要な防除時期であるという従来の知見が再確認された.