2017 年 2017 巻 68 号 p. 134-139
マルチローターは散布機種TSV-AQ1,無人ヘリコプターは散布機種RMAXを用いて農薬散布した場合の薬剤の落下分散状況と穂いもち,斑点米カメムシ類およびイネウンカ類に対する防除効果について検証を行った.マルチローターは,無人ヘリコプターよりも薬剤の稲に対する付着量が多かった.マルチローターを用いた場合の防除効果は,アカヒゲホソミドリカスミカメに対しては無人ヘリコプターと同等,イネウンカ類に対しては無人ヘリコプターと同等または優れる防除効果が認められ,実用性があると推察された.一方,穂いもちでは,マルチローターと無人ヘリコプターは同等の防除効果が認められたが,その効果は低く,葉いもちの発生状況を考慮した再検討が必要と考えられた.また,マルチローター,無人ヘリコプターともにアカスジカスミカメに対する防除効果は低く,本種の適期防除条件下での再検討が必要と考えられた.