1995 年 1995 巻 46 号 p. 68-71
トマト萎ちょう性病害のうち, 青枯病, かいよう病, 萎ちょう病について, 指導現場で簡易な診断を行う手法を試みた。その結果, 被検株の茎汁液を3種類の選択培地上に滴下し画線したのち, 出現した典型コロニーを観察することにより識別が可能であった。かいよう病細菌の選択培地上では, 典型コロニーである黄色以外のコロニーも認められ, これらもトマトに病原性を示した。岩手園試と現地の地域農業改良普及センター両者で同一被検株を2分割し, 前述の方法で同様の試験を行ったところ, 結果はほぼ一致したことから, 本法は指導現場において利用可能と考えられた。