2020 年 68 巻 2 号 p. 38-42
平成26~30年度において,内閣府総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「革新的構造材料」のA03ユニットで,エンジン部品への適用を目的とした耐熱炭素繊維複合材料(CFRP)の研究開発を進めた.エンジン部品を従来のチタン合金から耐熱CFRPに置き換えることで,軽量化・高燃費化のみならず,国産シェア拡大が期待できる.本ユニットの参画機関はJAXA,(株)IHI,東京理科大,(株)島津製作所,東京農工大(平成27年度より),(株)カネカ(平成29年度より)で,材料技術(基礎評価および開発)・成形プロセス技術・高温試験技術の3本の柱から成り立っている.本報では,耐熱CFRP開発の現状とSIPプロジェクトでの成果について報告する.