2021 年 69 巻 7 号 p. 233-238
情報通信研究機構では2008年に打ち上げられ2019年2月27日に運用が終了となった超高速インターネット衛星「きずな」WINDS衛星を用いた高速衛星通信実験を約11年間にわたって行ってきた.2010年にはWINDS衛星のKa帯非再生中継器の1.1 GHz帯域幅を最大限使用して,単一搬送波による高速バーストモデムで伝送速度1.2 Gbpsに成功した.今回16APSK/16QAM-OFDM 3.2 Gbpsの多値変調周波数多重によるRF信号ダイレクト変復調装置を開発し,10 GbEインタフェースを介して4K超高精細映像をWINDS衛星回線に通す伝送実験に成功したので,その概要について報告する.