2024 年 72 巻 7 号 p. 246-250
カーボンナノチューブ(CNT)は,1991年に発見され,ダイヤモンドのような立体構造ではなくグラフェンが筒状になった原子構造が特徴的な1次元物質である.さらにCNTは軽量,高強度かつ高い導電性を有することから,構造材料,リチウムイオン電池の電極材料,配線材料や半導体への利用展開も期待されている材料である.これまでに,宇宙エレベーターのケーブル材として計画しているCNTを国際宇宙ステーション(ISS)の船外宇宙曝露実験で,原子状酸素(AO)による損傷を確認してきた.本報告では,CNTの撚糸にコーティングを施したCNT撚糸を宇宙曝露した評価結果について紹介する.