日本航空宇宙学会誌
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特集 航空宇宙技術遺産第二号 第5回
ソーラー電力セイル航行技術実験機IKAROS
卯尾 匡史
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2025 年 73 巻 6 号 p. 194-198

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抄録

ソーラー電力セイル航行技術実験機IKAROSは,2010年5月21日に打ち上げられ,4つの世界初の軌道上実証にいずれも成功した.具体的には,1)14 m四方のセイル膜面のスピン展開,2)セイル上の薄膜太陽電池による発電,3)セイルで太陽輻射圧を受けることによる加速,4)セイル上の液晶デバイスでセイルの一部分の反射率を変化させることによるセイル全体姿勢制御・加速方向制御である.これにより,大型膜面を展開して,光子加速により推進剤なしで航行するソーラーセイル技術,および,軽量大面積の太陽光発電を行い,外惑星領域でも高性能なイオンエンジンを駆動可能にするソーラー電力セイル技術をどちらも世界で初めて獲得した.より遠く,より自在に,より高度な宇宙探査活動を可能とする先進的かつ画期的な功績をもって技術遺産として認定された.

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