日本航空宇宙学会誌
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特集 商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズI/ADRAS-Jプロジェクト 第1回
商業デブリ除去実証(CRD2)Phase Iの成果と展望
山元 透
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2026 年 74 巻 2 号 p. 40-46

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抄録

商業デブリ除去実証(Commercial Removal of Debris Demonstration: CRD2)は,日本由来の大型スペースデブリの除去を,民間企業と協力して実施することで,デブリの積極的除去の国際的議論の具体的な進展と,日本企業の軌道上サービス市場への訴求力向上の実現を目指す,JAXAのプロジェクトである.JAXAの技術的支援のもと,株式会社アストロスケールによりCRD2 Phase Iの実証衛星ADRAS-Jが開発された.ADRAS-Jは,非協力的物体であるデブリへのフルレンジのランデブ・近傍運用能力を持つ小型衛星である.ADRAS-Jは,2024年2月18日に打ち上げられ,「フルレンジ非協力ランデブ・近傍運用技術実証の成功」「デブリの定点観測・フライアラウンド観測による詳細な映像取得の成功」「距離15 mへの接近の成功」といった成果を達成した.本稿では,CRD2プロジェクトの成り立ちと構成,Phase I/ADRAS-Jプロジェクトの概要と,実証衛星ADRAS-Jの開発成果・軌道上運用成果について概要を解説する.

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