2023 年 73 巻 3 号 p. 199-205
目 的:ロボット支援根治的前立腺全摘を受けた方の満足度に,術後の排尿,排便,性機能の悩みがどう影響するのか調査した.次いで,術後の性機能障害につきより検討した.
方 法:群馬大学医学部附属病院で,2014年6月から2018年12月までに,ロボット支援根治的前立腺全摘を受けた204例を対象とした.Expanded Prostate Cancer Index Composite(EPIC)を用いて,満足度,排尿・便・性機能を評価した.
結 果:(1)全体の満足度に,術後1年目では排尿の,術後2,3年目では性機能の悩みが影響していた.(2)4~5割の方が,術前すでに性行為なし又は勃起障害ありであった.(3)神経温存手技は好因子で,術後の性機能は一部では保たれたが,全体的に低下し回復が悪かった.術前と術後の性機能に正の相関があった.(4)術前の性機能が良好であった方ほど,術後の性機能の悩みが強かった.
結 語:前立腺全摘術後の性機能の悩みは,排尿の悩みが軽減した後に顕著化し,患者の負担になる.手術療法を選択する前に,現在の性機能につきよく問診し,術後の性機能障害につき十分に説明しておく必要がある.