2025 年 75 巻 2 号 p. 145-152
目 的:セルフコンパッションおよびアサーティブネスが,看護師の仕事ストレッサーによる精神的不健康を軽減するかどうかを明らかにする.
方 法:北関東の急性期病院5施設の病棟看護師約1,000名に無記名質問紙調査を行った.調査内容は,WHO-5精神的健康状態表,セルフコンパッション反応尺度,日本語版Rathus assertiveness schedule,臨床看護職者の仕事ストレッサー測定尺度とした.メンタルヘルスを目的変数とした二項ロジスティック回帰分析を,看護師経験年数別に行った.
結 果:有効回答は575部(55.7%)であった.セルフコンパッションの低さは看護師経験年数に関わらず精神的不健康に影響していた.一方,5年目以下の看護師は,アサーティブネスの低さと,仕事ストレッサーの「死との向かい合い」の高さが,また6年目以上の看護師は,仕事ストレッサーの「仕事の量的負担」の高さが精神的不健康に影響していた.
考 察:経験年数により,メンタルヘルスに影響する仕事ストレッサーは異なっていた.よってこれらに対応したセルフコンパッション,アサーティブネスを育むことが,看護師のメンタルヘルス向上に繋がるのではないかと考える.