北関東医学
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Helicobacter pylori感染との関連からみた胃癌の臨床病理学的・疫学的検討
黒崎 真理子高木 均森 昌朋大野 順弘野川 秀之秋谷 寿一今 陽一小川 晃杉原 志朗
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キーワード: 胃癌, ABO式血液型
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2002 年 52 巻 2 号 p. 75-80

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抄録
【背景】近年胃の発癌因子としてHelicobacter pylori (以下H. pylori) の感染が広く認知されてきたが, 感染者のうち胃癌に進展するのは僅かな例である.【目的, 方法】H.pylori感染胃癌例の個体差を明らかにするため年齢, 性別, 胃癌の分化度, ABO式血液型について検討を行った.【対象】1996~2000年に診断が確定している胃癌例113例, 胃・十二指腸良性疾患18例を対象とした.【結果】男性の H.pylori陽性は分化型が, 陰性例は低分化型が多く, 女性ではその逆の傾向がみられた.H. pylori陽性胃癌, 胃十二指腸良性疾患例では血液型比率は日本人における比率とほぼ同様であったが, H. pylori陰性胃癌ではA型が減少しAB, O型が増加する傾向がみられた.【考察】H. pylori感染と胃発癌における決定的な相関を有する因子は認められなかったが, 男女差, 血液型で一定の傾向が認められた.予防医学的見地からも胃発癌性の個体差の解明が必要と考えられた.
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