北関東医学
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自然気胸で早期発見されたびまん性過誤腫性肺脈管筋腫症の1例
富澤 寛子三田 佳伯岩崎 靖樹土橋 邦生森 昌朋
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2003 年 53 巻 3 号 p. 303-307

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抄録

症例は31歳の女性.呼吸困難を主訴に受診し, 胸部X線写真で自然気胸を指摘された.胸部CTを施行して初めて多発する嚢胞性病変を指摘された.胸腔鏡下肺生検で得られた組織から平滑筋細胞の増殖, 嚢胞病変を認め, その免疫染色では嚢胞壁の増殖細胞のHMB-45, 平滑筋アクチン, デスミン, エストロゲンレセプター, プロゲステロンレセプターも陽性であることからびまん性過誤腫性肺脈管筋腫症と診断された.プロゲステロンレセプター陽性であったことより, 酢酸メドロキシプロゲステロン (ヒスロンR) 20mg/日の内服を開始した.妊娠可能な女性に発症した自然気胸ではびまん性過誤腫性肺脈管筋腫症を疑い, 積極的に胸部CTおよび胸腔鏡下肺生検を施行することにより本症例は早期に診断することができた.

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