抄録
月面の反射率スペクトルを画像とともに得られる画像分光望遠鏡ALIS(Advanced Lunar Imaging Spectrometer)を完成させた。ALISの将来目標は国際宇宙ステーションから月面を繰り返し可視・近赤外領域で観測することにより、月の測光モデルを完成させ、宇宙機搭載光学センサーの放射輝度較正に役立てようというものである。しかし、現在完成している地上モデルでも、月面の分光学的研究が可能である。本研究では、ALISにより得られたデータから、月面の苦鉄質岩石のクラス分けと分布情報の抽出を行った。