市販のハイアルミナセメント(HAC)にシリカフューム(FS)と解膠剤を添加し、これに水を加え、30℃で24時間養生した試料と、これをさらに110℃乾燥した試料、そして,比較のためHACのみに水を加えて同様に処理した試料について、EPMA及びXRDで微組織の変化及び鉱物変化を調べた。いずれの24時間養生及び110℃乾燥試料ともに鉱物組成に変化があるが、その微組織には変化が認められなかった。FSと解膠剤を加えた24時間養生及び 110℃乾燥試料中には,20μm以上の球状のFSが多く残留していた。その中心部にはアルミナの浸潤が認められ、周囲には針状結晶(Gehlenite hydrates)がよく発達していた。