抄録
ゲータイト構造中の水素結合が圧力下でどのような挙動を示すのかについて実験的研究を行った。実験は英国ISIS施設で行ない、7GPaまでの圧力下でTOFによる高圧下での中性子回折実験を行った。試料の水素は重水素に置換したものを用いた。収集したデータをRietveld解析し、水素位置を直接決定することによって、圧力下での水素結合の幾何学を調べた。その結果、圧力下では水素結合をした水素_-_酸素間の距離が短縮するだけでなく、酸素_-_水素…酸素の角度が小さくなる傾向にあることがわかった。以前の赤外吸収実験によると、水素結合強度は圧力が高くなってもほとんど変化していないことが示唆されており、今回の結果はこの水素結合強度の変化を説明することができる。