2017 年 81 巻 p. 23-31
本研究では、自己調整学習者の発達を支援する方法について、特に学習観の形成を支援する視点から検討を行った。その際、事例として漢字学習を取り上げた。
漢字学習観は、漢字学習方略・漢字学習動機・漢字観によって構成される。特に漢字学習方略は学習者の漢字学習に直接的に関係する。しかし、学習者は漢字学習に際して適切な漢字学習方略を選択するとは限らない。このことから、漢字学習観の形成を支援するためには、漢字学習方略を含む漢字学習観をメタ認知させることが重要ではないかと考えられた。
そこで、漢字学習方略をパターンランゲージというメディアを用いて記述し、それを用いたワークを実施した。その結果、ワークの中で漢字学習方略と漢字学習動機・漢字観のメタ認知が行われることが確認できた。