本研究では,SNS操作体験型教材「SNS Chat!」を開発・活用し,中学1年生向けの4時間扱いの題材を構成して実践した。その結果,実践後の95.7%の学習者のワークシートに,個人の特定に繋がる書き込みの内容について考え,SNSを利用していこうとする記述が認められた。また,91.4%の学習者のワークシートに,個人の特定に繋がる情報発信(書き込み・写真の掲載)を踏まえGPS機能に留意することをはじめとして,自らへの危険を回避しつつSNSを利用していこうとする記述が認められた。これらのことから,SNSの良い使い方を考え,それを実践していこうとする態度形成に対して,SNS操作体験型教材「SNS Chat!」を組み込んだ本実践の一定の教育的効果が確認された。