抄録
ホルムアルデヒドの環状4量体であるテトラオキサンの固相重合を, BF30 (C2H5) 2を開始剤としてn-ヘプタン分散媒中で行なった。テトラオキサンはBF3O (C2H5) 2により, トリオキサンと同様にモノマー結晶の外形を崩すことなく固相で重合することが明らかとなった。固相重合の速度は開始剤濃度に比例するが, モノマー濃度にはほぼ無関係であった。生成ポリマーの分子量は開始剤濃度にもモノマー濃度にも無関係であったが, 重合温度の上昇につれて増加した。またポリマーの分子量は重合初期には重合の進行とともに増大し, 結晶表面での重合では分子量の大きいポリマーは生成しないことが明らかとなった。分散媒のn-ヘプタンにテトラオキサンの良溶媒を少量添加すると, ポリマーの分子量が低下した。これらの結果に基づいて, ここで行なった重合が固相で進行していると推定した。