高分子論文集
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多糖電解質-水系のガラス転移
畠山 立子, 中村 邦雄, 畠山 兵衛
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1996 年 53 巻 12 号 p. 795-802

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抄録
多糖電解質-水系の相図をDSCによる測定結果を用いて作成し, 系中の束縛水とガラス転移の関連性について検討した. 多糖電解質としては, セルロースサルフェートナトリウム塩 (NaCS), カルボキシメチルセルロースナトリウム塩 (NaCMC), キサンタンガム (Xan), アルギン酸ナトリウム塩 (NaAlg), およびヒヤルロン酸ナトリウム塩 (NaHA) を用いた. 上記の多糖電解質-水系は水分率 {Wc= (水の重量/絶乾試料の重量), (g/g) } 0から3.0の領域でガラス転移が観測される. 測定結果から以下の結論を得た. すなわち, (1) 水分子が多糖の親水基およびカウンターイオンに不凍水として束縛されると, ガラス転移温度 (Tg) はWcに従って180から350Kの温度範囲で変化する. (2) 不凍水の絶対量は多糖の化学構造に依存するが, 最大の不凍水が束縛されたときTgは最小値をとる. (3) その最小値はほぼ180+5Kである. (4) NaHAはその特異な化学構造のため, 急冷試料は過剰な凍結可能な束縛水を含み, Tgは低い温度に観測される.
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© 社団法人 高分子学会
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