2015 年 2015 巻 62 号 p. 138-140
イチゴに登録のある5種類の薬剤について,茨城県内にて採集した3個体群のヒラズハナアザミウマに対する殺虫効果をインゲンマメ葉片浸漬法により調査した。その結果,採集地点間で殺虫効果に差が認められ,園芸研究所 (笠間市) 内で試験ほ場に隣接せず,薬剤による淘汰圧の低い雑草地のシロツメクサから採集した個体群に比べ,鉾田市内および行方市内施設栽培イチゴから採集した個体群に対する殺虫効果は低かった。また,いずれの薬剤も,園芸研究所内個体群に対する殺虫効果は高かったことから,県内には一部薬剤に対して抵抗性の発達したヒラズハナアザミウマが存在することが明らかになった。