関東東山病害虫研究会報
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畑作物・野菜の虫害
千葉県銚子市におけるコナガ(チョウ目:コナガ科)のジアミド系殺虫剤を含む6薬剤に対する感受性
名雪 将史清水 敏夫大井田 寛
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2018 年 2018 巻 65 号 p. 118-120

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抄録

2016年に千葉県銚子市内の2か所のキャベツ圃場で採集し累代飼育したコナガ個体群を対象に,6種殺虫剤の常用濃度における殺虫効果(以下,死虫率とする)と半数致死濃度(LC50)を調査した。PAP乳剤およびエマメクチン安息香酸塩乳剤では両個体群とも死虫率が100%,ピリダリル水和剤ではほぼ100%であり,これら3薬剤のLC50は比較的低かった。トルフェンピラド乳剤では,死虫率,LC50ともに個体群間で大きく異なった。ジアミド剤のうち,フルベンジアミド水和剤では両個体群とも死虫率が約33%であり,LC50は常用濃度の約1/2と感受性低下が疑われたが,シアントラニリプロール水和剤では死虫率がいずれも100%,LC50が常用濃度の1/200以下であり,効果は安定していると考えられた。

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© 2018 関東東山病害虫研究会
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