関東東山病害虫研究会報
Online ISSN : 1884-2879
Print ISSN : 1347-1899
ISSN-L : 1347-1899
畑作物・野菜の虫害
ヤマトイモ栽培におけるガス難透過性フィルム(VIF)による土壌燻蒸剤の大気放出抑制効果および被覆資材と土壌燻蒸剤がネコブセンチュウ防除効果に及ぼす影響
小倉 愉利子関上 直幸
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 2018 巻 65 号 p. 130-133

詳細
抄録

ヤマトイモの栽培において,土壌燻蒸剤処理後の被覆資材にガス難透過性フィルム(VIF)を用いると,農業用ポリエチレンフィルムを用いる場合よりも,クロルピクリン・D-D燻蒸剤の揮発性有効成分であるクロルピクリンおよび1,3-ジクロロプロペンや,カーバムナトリウム塩液剤の揮発性有効成分であるメチルイソチオシアネートの大気放出が抑制された。ヤマトイモに寄生するネコブセンチュウに対する2種類の土壌燻蒸剤の効果を検討した結果,クロルピクリン・D-D燻蒸剤はカーバムナトリウム塩液剤よりも高い防除効果が認められた。一方,被覆資材に農業用ポリエチレンフィルムの代わりにVIFを用いてもネコブセンチュウ防除効果の向上は見られなかった。

著者関連情報
© 2018 関東東山病害虫研究会
前の記事 次の記事
feedback
Top