2022 年 69 巻 p. 41-43
神奈川県におけるカンキツかいよう病菌の炭水化物利用能による系統とその分布を明らかにすることを目的に,三浦半島および県西地域のカンキツ園より罹病葉を採集した。分離した細菌のネーブルオレンジにおける病原性 を確認するため,単針付傷接種試験を実施した。さらに,明確に病原性を確認できた 49 菌株について 5 種の炭水化物(マンノース,ラクトース,マンニトール,マルトースおよびマロン酸)の利用能について調査した結果,全体で 10 系統に類別された。県内における本病原細菌の系統は主要 5 系統で優占し,全体の約 8 割を占めていた。各地域における系統の構成に,大きな違いは見られなかった。ウンシュウミカンおよび「湘南ゴールド」から分 離した菌のほとんどがマンニトールを利用できない系統であった。