教育学研究
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論文
社会成員の多様化状況における道徳教育の在り方に関する検討
N. ルーマンの道徳理論を手がかりに
鈴木 篤
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2019 年 86 巻 2 号 p. 262-274

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抄録

 社会システムの存続のためにはコミュニケーションの継続が不可欠であり、その際に重要となるのが関係調整メカニズムとしての道徳である。「尊重/軽視」という道徳のコードは排除をもたらす可能性も持つが、排除された者同士の間での再包摂を生み出すものでもある。また、異なるプログラムを有する集団も、相手集団の行為の傾向性に関する知識を蓄積させることで、お互いの予期、すなわち双方向的な理解(「尊重」)を生み出すことも可能になる。

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© 2019 一般社団法人日本教育学会
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