九州理学療法士学術大会誌
Online ISSN : 2434-3889
九州理学療法士学術大会2021
会議情報

高齢患者における歩行自立に関わる因子
*宇都宮 真紀*田口 耕介*吉田 実*鬼塚 真悟*江川 純平*佐藤 愛里*稲田 真幸子*中村 嘉克
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 74

詳細
抄録

【目的】

当院がある雲仙市小浜町は雲仙市において高齢化が最も進んでいる地域であり、高齢化率は全国平均を大きく上回る38.1%と高い。地域の特性から入院される患者のほとんどが高齢者という現状にある。本研究の目的は、高齢患者の歩行獲得に焦点をあて、歩行が獲得できた患者とできなかった患者には身体的・能力的な違いがあるのか、歩行自立する為に影響を与える因子は何かを検討することである。

【対象および方法】

対象者は当院回復期に入院された75 歳以上の高齢者(男性15 名、女性21名)とした。調査項目は疾患、年齢、性別、理学療法評価(NRS、握力・膝伸展筋力、片脚立位、CS30、FRT、TUG、m-FIM)、認知機能(MMSE)、栄養評価(BMI、Alb 値)とした。除外項目は脳血管疾患において高次脳機能障害を有する、Brs IV以下、MMSE9 点以下の患者とした。方法は退院時歩行自立した患者(自立群)と自立に至らなかった患者(非自立群)においてχ2乗検定、Mann‐Whitney のU 検定にて2 群間の比較を行った。また歩行自立における因子を特定する為、有意差の認められた項目に対しロジスティック回帰分析を行った。いずれの統計手法とも有意水準は5%未満とした。

【結果】

各項目の2 群間の検討では、握力(男性、p

【倫理的配慮,説明と同意】

本研究の計画立案に際し、事前に当院倫理審査員会の承認を得た(承認日2018 年12 月1 日)。 また研究の実施に際し、対象者に十分な説明を行い、同意を得た。

著者関連情報
© 2021 公益社団法人 日本理学療法士協会 九州ブロック会
前の記事 次の記事
feedback
Top