高齢化社会が進む日本において「健康に良い食」が重要であり、極めて有望な市場であると考えられている。他方、農業現場や国・自治体では、競争力強化や地方創生の面から、食品の開発や産業拡大したいと言う要望が有る。これらの解決方法の一つとして、近年着目されている食品中の機能性成分の利用が挙げられるが、科学的エビデンスが少ないと言う課題が有る。課題解決の一案として機能性成分の一斉分析が有効であると考えられる事から、戦略的イノベーション創造プログラム第 2 期(Cross-ministerial Strategic Innovation Promotion Program, SIP II)にて「農林水産物・食品中の機能性成分の多成分一斉分析メソッドの構築」と言うテーマに取り組んだ。食品に特化した前処理及び LC/MS の分析メソッドを構築する事で、機能性成分約300化合物の評価が可能と成った。