2021 年 41 巻 2 号 p. 33-45
GAFAに代表されるプラットフォーマーが世界を席巻している。彼らは,クロスプラットフォーム環境下において,ビッグデータの分析に基づくパーソナライゼーションサービスを提供している。だが,ローカルエリアやニッチマーケットまで彼らに情報流通を委ねてしまって良いのだろうか。本研究では,地域情報ポータルを運営する企業はまぞうと連携し,地域リソース(ブログ記事)のテキストマイニング分析をおこなった。その結果を踏まえ,マーケティング3.0に基づく感性検索サービスを企画・開発した。そして,感性検索サービスを市場投入する試行実験で,A/Bテストなどから評価をおこなった。一連の取り組みを通じ,パーソナライゼーションとは異なる,オルタナティブな知的情報サービスの出現可能性を示すことができた。