マーケティングジャーナル
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特集論文 / 招待査読論文
製品ブランド,企業ブランド,地域ブランドの相互作用とダイナミズム
― 石屋製菓株式会社のケース研究 ―
近藤 公彦
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2023 年 43 巻 2 号 p. 6-17

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Abstract

この論文は,北海道を代表する土産菓子メーカーである石屋製菓株式会社のケース研究である。同社の製品ブランド「白い恋人」は土産菓子ランキングで首位にあげられるほどの知名度を有し,そのブランド名を冠した「白い恋人パーク」をはじめ,種々のコラボ商品も展開されている。「面白い恋人」をめぐる吉本興業等との商標権侵害やコロナ禍での観光客の激減に伴う売上高の低下といった逆境を乗り越えて,2022年には中東ドバイへの進出を果たした。一方,石屋製菓は東京GINZA SIXへの出店に際して,白い恋人を扱わず,「ISHIYA」という企業ブランドを前面に掲げた。そして,白い恋人にせよ,ISHIYAにせよ,いずれも「北海道」という圧倒的な地域ブランドを背景にしている。本研究は,製品ブランドの白い恋人を中心に同社の歴史を記述し,その過程においてISHIYAという企業ブランド,そして北海道という地域ブランドがどのように相互作用しているのかをブランドの構成要素,ブランド・エクイティ,および経験価値のフレームワークの観点から多面的に検討し,ブランド研究への新たな理論的示唆を提示する。

Translated Abstract

This paper is a case study of Ishiya Co., Ltd., a leading confectionery manufacturer in Hokkaido. The company’s product brand “Shiroi Koibito” is so well-known that it is ranked first in souvenir confectionery rankings. The company has established “Shiroi Koibito Park” bearing the product brand name, and developed various collaborative products. The company has overcome adversities such as trademark infringement with Yoshimoto Kogyo Co., Ltd. and others over the “Omoshiroi Koibito” brand and a drop in sales due to a sharp decline in tourists caused by the coronavirus pandemic. On the other hand, when Ishiya Co., Ltd. opened a store at GINZA SIX in Tokyo, it did not offer a lineup of Shiroi Koibito, but instead put its corporate brand “ISHIYA” at the forefront. Both Shiroi Koibito and ISHIYA are backed by the overwhelming regional brand of “Hokkaido”. This study describes the history of the company, focusing on the product brand Shiroi Koibito, and examines how the corporate brand ISHIYA and the regional brand Hokkaido interact in the process from multiple perspectives of brand components, brand equity, and the experience value framework. Based on these observations, the paper presents new theoretical implications for brand research.

I. 開題

「白い恋人」という北海道銘菓の名前を聞いたことがない人は,おそらくいないだろう。白い恋人は北海道を代表する土産ブランドであり,北海道を訪れた人は,一度は白い恋人を土産として買って帰っているはずである。さらにその人気は今や日本を超え,中東ドバイにも出店するほどに拡大している。

この論文では,石屋製菓株式会社(以下,石屋製菓)を取り上げ,白い恋人という製品ブランドを中心にその歴史的発展を記述し,「ISHIYA」という企業ブランド,そして「北海道」という地域ブランドの観点から,白い恋人のブランド力を理論的に分析し,これら3つのブランドの相互作用とそのダイナミズムを考察する。

ケース研究の方法論として長く参照されてきたYin(2018)に従えば,本ケースは石屋製菓という単一ケースの研究である。単一ケースが適切な研究設計であるのは,十分に定式化された理論を検証する決定的ケース(critical case)か,当該ケースが極端なあるいはユニークなケースか(extreme or unique case),あるいは発見型のケース(revelatory case)である。本ケースは,白い恋人というこれまで理論的な考察がほとんど行われてこなかったブランドに焦点を当てながら,ブランド研究のフレームワークに基づいて石屋製菓という単一ケースを多面的に分析し,白い恋人,ISHIYA,そして北海道の3つのブランドを分析単位として,その相互作用とダイナミズムを考察するという点で,発見型ケースに該当する。

また,一般的なケース分析の展開が,先行研究のレビュー,方法論の説明,分析,結論という線形分析構造(linear-analytic structures)を採っているのに対して,本ケース分析は,時系列構造(chronological structures)に基づいている。これは,製品ブランドである白い恋人の経時的な発展を軸に,企業ブランドのISHIYA,地域ブランドの北海道との相互作用を考察することが目的であるためである。

ケースの情報は,石屋製菓のホームページ,同社代表取締役社長・石水創氏の著書(Ishimizu(2017)),同社を取り上げた各種オンライン雑誌,石水創氏をはじめとする同社関係者による発言等より収集し1),可能なかぎり事実を収斂させる方法論的トライアンギュレーション(methodological triangulation)を試みた。

II. 石屋製菓と白い恋人

1. 白い恋人の誕生

石屋製菓の歴史は戦後間もない1947年,石水幸安氏が北海道札幌市(現・北区)において政府から委託されたでん粉加工業を創業したことに始まる。翌48年にはドロップの製造を開始し,57年には生菓子や練り菓子などの菓子製造を手掛けるようになった。1959年,本社工場を札幌市東区に移転するとともに,石屋製菓株式会社を設立し,業容を拡大していった。しかし,1960年代後半になると,本州の大手菓子メーカーの商品が北海道に流通しはじめ,同社のような規模の小さな地方菓子メーカーは経営危機に直面する。

厳しい環境のもと,幸安氏の後を継いで2代目社長となった石水勲氏は,価格競争に巻き込まれない付加価値の高い商品作りを模索するなか,これまでの駄菓子製造から,北海道の良質な原材料を使った高級洋菓子の製造へと大きく方針転換していった。

1972年の札幌オリンピック開催を契機に北海道の観光地としての人気が高まり,それとともに高級洋菓子の需要が伸びていた。石屋製菓の看板商品となる白い恋人は,札幌オリンピック開催の4年後,1976年に誕生した。当時,北海道の菓子メーカー六花亭が日本で初めてホワイトチョコレートを発売し,これをきっかけに日本でホワイトチョコレートのブームが起こっていた。このブームを受けて開発されたのが,ホワイト・チョコレートをラング・ド・シャ−のクッキーで挟んだ白い恋人である。

白い恋人というロマンチックなネーミングは,スキーと詩を書くのが好きだった創業者,石水幸安氏が歩くスキーから帰宅した際,ちらつく雪を見て「ほら,白い恋人たちが降ってきたよ」とつぶやいたことに由来するという。また,ネーミングとともにパッケージにもこだわった。白い恋人の個装は青い空から降る雪の結晶,その箱は白地に銀で文字が書かれている。白いパッケージが主流であった当時としては斬新で,店頭では際だって目立った。

白い恋人は百貨店で順調に売上げを伸ばし,発売翌77年には要請を受けて千歳空港の土産店でも販売が始まった2)。飛躍のきっかけとなったのは同年,全日本空輸(ANA)の「私をスキーに連れてって」キャンペーンだった。このキャンペーンを知った石水勲氏は,直接,同社に掛け合い,白い恋人は全日空の機内食として採用されることになった。これを機に白い恋人は一躍,全国に知られることとなり,今では「好きなお土産菓子」ランキングで圧倒的な一位を獲得するほど,北海道を代表する土産菓子にまで成長した3)

2. 白い恋人パーク開設

1995年6月,石屋製菓本社に隣接して「イシヤチョコレートファクトリー(現・白い恋人パーク)」がオープンした。白い恋人の製造ライン見学のほか,チョコレートの歴史を学べるコンテンツなどが楽しめるテーマパークであり,札幌観光の名所となっている。

現在,白い恋人パークにはさまざまな体験を行うことができる施設が整備されている4)。ローズガーデンと呼ばれるイギリス風の中庭では色とりどりのバラの花が咲き誇り,バラのアーチや噴水などが美しい景観を見せる。チョコトピアファクトリーでは,白い恋人のほか,人気商品「バウムクーヘンTSUMUGI(つむぎ)」の製造工程を見学することができる。スイーツワークショップ「ドリームキッチン」では,白い恋人の材料を使ってハート型の白い恋人をつくる「私の白い恋人」づくりの体験ができるなど,小さな子供から大人まで幅広い年齢層が楽しめるさまざまな体験コースが用意されている。フォトショップ「メメント」では,店舗で撮影した写真を白い恋人の缶に印刷できる白い恋人オリジナル缶をつくることができる。高級感のある落ち着いた雰囲気のチョコレートラウンジ「オックスフォード」では,限定のスイーツを楽しめる。また,石屋製菓の歴史を紹介するイシヤミュージアムも併設されている。

3. 賞味期限改ざんと存続の危機

北海道を代表する銘菓として高い支持を得てきた白い恋人であるが,2007年8月,石屋製菓全体を揺るがす事件が発生した。同社のアイスクリームから大腸菌群,またバウムクーヘンから黄色ブドウ球菌が検出され,それを発端に,白い恋人や美冬等,他の商品でも賞味期限が改ざんされていたことが明らかになったのである。石屋製菓は直ちに商品を自主回収したが,事態を重く見た北海道庁は石屋製菓に対し操業停止の行政処分を下した。これにより,白い恋人をはじめとする同社の商品は,空港や土産店から姿を消した。

メインバンクである北洋銀行は,当面の運転資金を融資する条件として創業家社長である石水勲氏の退任と同行取締役の島田俊平氏の新社長就任を提案し,石屋製菓はこれを受け入れた。島田新社長は,経営陣の大幅な刷新を断行するとともに,コンプライアンス確立委員会を設置し,法令を遵守する全社的な組織づくりと社員の意識改革を進めた。

抜本的な組織改革を終え,操業停止から3カ月経った2007年11月,保健所から販売再開の許可が下り,再び,石屋製菓の商品が店頭に並んだ。販売再開の当日,石屋製菓は販売再開を告知する新聞広告を掲載して消費者に「約束」の誓いを立てた(資料1)。新千歳空港をはじめ,店頭に復活した白い恋人は,並べる先から飛ぶように売れていったという。それまで白い恋人を買い求めるのは観光客であり,北海道民が買うことはほとんどなかったが,その新聞広告を見て石屋製菓を応援したいとの思いから,多くの北海道民が買い求めたのである。銀行,取引先の同業者,社員による改革,そして地元からの支援により,石屋製菓は見事に再建を果たし,その後の成長につながっていく5)

資料1

白い恋人販売再開を知らせる新聞広告

出典:Shinbun Kokoku Data Archive(n.d.)より。

2008年,企業再生の一環として,石屋製菓はこれまでの企業ブランドISHIYAのロゴマークを一新した(資料2)。当時,副社長であった石水創氏は,その目的を次のように述べている。

資料2

あらたなISHIYAロゴマーク

出典:Ishiya Co., Ltd., Home Page(2023)より。

白い恋人の認知度は全国で98%と非常に高いものの,まだまだ企業名の認知度は低い。“白い恋人といえば石屋製菓,あの石屋製菓が出している商品なら間違いない”といったイメージの醸成を目指して,もっとコーポレートブランドを広めていきたい6)

このロゴマークは,「北の夜空に輝く星」をイメージをイメージしており,ISHIYAのアルファベットの文字間隔の広さは北海道の広大な大地を表し,最上級を意味する「A」の上に輝く星は,高い志と向上心を持ち続け,品質のこだわりと,より高いステージを目指し追求していく企業姿勢を表している7)

4. 「面白い恋人」訴訟

白い恋人の賞味期限改ざんを中心とした一連の不祥事とその克服から間もない2010年7月,新たな問題が引き起こされた。吉本興業が白い恋人の商品名とパッケージを真似た「面白い恋人」を発売し,大阪土産としてなんばグランド花月の売店や,新大阪駅,関西空港,伊丹空港,神戸空港で販売を始めたのである。吉本興業は特許庁に面白い恋人の商標登録を求めたが,逆に面白い恋人は白い恋人と同一であり,商標登録は認められないとの査定が下った。2011年11月,石屋製菓は吉本興業ほか販売元であるよしもとクリエイティブエージェンシーならびに発売元のサンタプラネットの2社に対して,「商標権侵害等に基づく差止請求訴訟」を札幌地方裁判所に提起し,翌2012年1月,面白い恋人に対する損害賠償1億2000万円を請求することとなった。さまざまな調整を経て,約1年後の2013年2月,石屋製菓と吉本興業との間で和解が成立した。吉本興業はパッケージ・デザインを変更するとともに,販売を滋賀,京都,大阪,奈良,兵庫,和歌山の6府県に限定することとなり,これをもって事態は収束した。

和解後6年を経て,今度は一転して「禍転じて福となす」取り組みが始まった。2019年10月,訴訟の当事者である石屋製菓と吉本興業が共同企画した新商品「ゆきどけ」を発売した。この商品は石屋製菓の関西初出店となる直営店ISHIYA SHINSAIBASHIのオープンに合わせ,石屋製菓から吉本興業に協力を依頼したものであり,ネーミング通り,まさに両社の「ゆきどけ」を演出している。またその商品コンセプトである「Laugh & Sweets」は,石屋製菓の「Love & Sweets」と吉本興業の「Laugh & Peace」を組み合わせたものである。

発売直前9月20日の『朝日新聞』関西版と『北海道新聞』には,「恋人は和解しました」という気の利いた広告が掲載された(資料3)。またこの新聞広告で石屋製菓は,2020年度「第60回 全北海道広告協会賞新聞部門奨励賞」を受賞している。

資料3

「ゆきどけ」の新聞広告

『北海道新聞』2019年9月20日付け。

出典:Brain(2019)より。

5. GINZA SIXへの出店と店舗展開

石屋製菓は2017年4月,北海道外初の直営店ISHIYA GINZAを東京銀座地区最大の商業施設GINZA SIXにオープンした。「銀座にいながらも北海道を感じられるお店」をコンセプトとし,北海道への思いが込められたスイーツが提供されている。出店時の新聞広告は,非常にユニークである。地元の『北海道新聞』には「白い恋人は置いていきます」,一方,出店する東京『読売新聞』には「白い恋人は置いてきました」と記されている(資料4)。

資料4

ISHIYA GINZA出店時の新聞広告

左:石屋製菓 ISHIYA GINZA 新聞広告「恋人は置いていきます。」『北海道新聞』

右:「恋人は置いてきました。」『読売新聞』

出典:AdverTimes(2018)より。

さらに同年7月には,成田国際空港第1ターミナル出国審査後エリアにISHIYA GINZA2号店をオープンした。ここでも,北海道では販売されない土産,ギフト商品が取りそろえられている。その後,石屋製菓は京王百貨店新宿店にISHIYA SHINJUKU(2019年4月),大丸心斎橋本店にISHIYA SHINSAIBASHI(2019年9月),東京駅にISHIYA TOKYO STATION(2019年11月),そして羽田空港にISHIYA HANEDA(2019年12月)と,相次いで直営店を増やしていく。いずれの出店にも共通しているのは,観光客が多く訪れる空港やターミナル,一等地の繁華街であることである。

6. 広がるコラボ商品

石屋製菓は吉本興業とのゆきどけ以外にも,他企業と多くの共同企画の商品を出している。2021年2月には,森永製菓と開発した「白い恋人ホワイトチョコレートドリンク」と「白い恋人サンドアイス」が発売された。この広告では「北海道から・・・連れて来ちゃった。」というユーモラスなコピーが目を引きつける(資料5)。

資料5

森永製菓とのコラボ商品

出典:Morinaga Milk Industry Home Page(2021)より。

また2021年5月,石屋製菓の声かけにより,コロナ禍で観光客激減に悩む土産菓子メーカー3社(石屋製菓,仙台・菓匠,福岡・明月堂)が「世の中をお菓子のチカラで元気にしたい」というコンセプトで,企業や地域を越えたプロジェクト「日本のお土産プロジェクト」が始められた。期間限定のショップでは,各社を代表するお菓子である白い恋人「萩の月」「博多通りもん」とオリジナルの風呂敷をセットにした「定番セット」に加え,白い恋人と福岡のあまおう苺が一つになった「博多すきっちゃん」など,本プロジェクトから新商品も生まれた。

2021年12月には,北海道ニセコ町に本社を移転した紅茶専門店ルピシアと組み,「白い恋人羊蹄山麓ビール」を発売し,翌22年1月には,チーズオムレットで有名な函館のペシェ・ミニョンと共同開発した「白い恋人 ホワイトチョコレートオムレット」を送り出している8)。このほか,北海道を舞台にした人気漫画「ゴールデンカムイ」や,同じく北海道に拠点を持つクリプトン・フューチャー・メディアの有名ボーカロイド「初音ミク」をパッケージにあしらった白い恋人が発売されている。いずれのコラボ対象も,北海道にゆかりのある企業や商品であることが特徴である。

7. ドバイ進出

2022年6月,北海道食産業総合振興機構の協力のもと,現地企業とのとの提携により,石屋製菓はコロナ禍で順延になっていたアラブ首長国連邦(UAE)ドバイのショッピング・モール「ドバイモール」1階にISHIYAとして海外初出店を果たした。きっかけは,2015年,石水社長らが北海道庁と北海道経済産業局の主催による輸出拡大を目的とした中東6カ国への視察ツアーでドバイを訪問したことだった。当時,ドバイでは東京シガールのラング・ド・シャー菓子「ヨックモック」が大きな人気を博しており,ドバイの王族関係者や企業関係者からの白い恋人の認知度も高かった。現地で視察ツアーに参加した企業のブースを設けると,石屋製菓のブースの前には行列ができていたという。

石屋製菓はここに商機を見出して海外初出店をドバイにおいて実現し,定番商品の白い恋人や初の試みである企画商品の販売を行った。石屋製菓はこの海外出店について,次のように述べている。

今まで日本のお土産として,国内外多くのお客様にご愛顧いただいてきた『白い恋人』を,ドバイ万博「Expo 2020 Dubai」で賑わい,観光や金融,物流の拠点として世界220ヵ国以上の人が集まるアラブ首長国連邦から,世界の皆様に味わっていただき,メイド・イン・ジャパン,メイド・イン・北海道のおいしさを改めてお伝えできればと思います9)

白い恋人はメイド・イン・北海道の土産ブランドNo. 1であるが,これとメイド・イン・ジャパンのブランドであることは,どのように意識されているのか。石水創社長は,次のように説明している。

販売戦略にかかわることだと思いますが,確かに,そこは大切にしていきたいです。ですから,必ずしも海外に出ていくというふうには捉えていません。今回のドバイ進出は,ターゲット戦略を変えると捉えています。白い恋人は日本人からすると,「北海道のお菓子」というイメージかもしれませんが,中東の方は日本に来る機会が少ないから,白い恋人も,おいしい「日本のお菓子」なんですよ。そのターゲットに白い恋人を届けたい10)

日本のなかの地域レベルでは,白い恋人は北海道の地域・製品ブランドであるが,日本という一国レベルで海外から見れば,日本ブランドであり,ドバイ出店は日本ブランドの菓子を求める外国人に訴求しているのである。

III. 理論的考察

以上の石屋製菓のブランド戦略の歴史的な記述を踏まえ,ここではブランドの構成要素,ブランド・エクイティ,経験価値,そして地域ブランドの観点から同社のブランド戦略を多面的に検討し,製品ブランド,企業ブランド,地域ブランドの相互作用とそのダイナミズムを明らかにする。

1. ブランドの構成要素から見る白い恋人

Aaker(1991)によれば,一般にブランドは属性,便益,価値観,歴史・文化,パーソナリティ,およびユーザーからなる。それぞれの要素について,白い恋人ブランドを考察してみよう。

白い恋人のブランド属性は,北海道や北海道の土産菓子,雪,白い恋人パーク,また北海道民にはおなじみのテレビCMやテーマソングなどであろう。その便益は,菓子そのもののおいしさもさることながら,北海道旅行(日本旅行)の思い出という経験価値である。価値観は北海道を代表する銘菓であること,食としての安心・安全,である。文化・歴史は,農業・酪農の盛んな北海道,雪国,白い恋人というネーミングのロマンチックさだろうか。パーソナリティは,パッケージの親しみやすさ,北海道銘菓,北海道などである。そしてユーザーは北海道を訪れる国内外の観光客,そして道外への土産として購入する北海道民である。

このように,白い恋人はブランド構成要素ごとに「分解」しても,それぞれの要素に対応する豊かな要素をもっている。白い恋人のブランド力の高さはこうした点から説明することができる。

2. ブランド・エクイティから見る白い恋人

ブランド・エクイティ(brand equity)とは,「ブランド,その名前やシンボルと結びついたブランドの資産(および負債)の集合」(Aaker, 1991,邦訳9ページ)と定義され,ブランド・ロイヤルティ,ブランド認知,知覚品質,ブランド連想,およびそのブランド資産の5つの要素からなる。白い恋人ブランドがこれら5つの要素について,どのような価値を有しているのか,整理してみよう。

ブランド・ロイヤルティ(brand loyalty)とは,そのブランドに対する忠誠心や愛着心を指す。このブランド・ロイヤルティが高ければ高いほど,ブランドを継続的に購入したり利用したりする程度が高まる。白い恋人は土産菓子ブランドNo. 1であり,また賞味期限改ざんから発売再開後の爆発的売れ行きから推察されるように,非常に高いブランド・ロイヤルティを有すると考えられる。次に,ブランド認知(brand awareness)とは,そのブランドがどの程度知られているか,どのように知られているかを意味し,有名なブランドほど,ブランド認知は高くなる。白い恋人は北海道を代表する土産菓子として,ほぼすべての人に知られたブランドである。知覚品質(perceived quality)とは,消費者があるブランドを自身の購入・利用目的に照らして,競合ブランドと比較して知覚される品質や優位性を指す。土産菓子として認識される白い恋人,各種の土産菓子ランキングにおいて競合ブランドであるロイズの「生チョコレート」やカルビーの「じゃがポックル」,六花亭の「マルセイバターサンド」を押さえての第1位であることから11),その知覚品質はきわめて高いと判断できる。

ブランド連想(brand associations)は,消費者がそのブランドに関して連想できるすべてのものを指す。白い恋人からは,北海道,旅行,雪,白い恋人パーク等,北海道にまつわるさまざまな要素が次々と連想されるだろう。そして,その他のブランド資産(brand assets)は,特許,商標権,著作権といった知的所有権や,独自の技術やノウハウ,取引先や顧客との強い関係性などを意味する。白い恋人は商標登録されており,先述の吉本興業の面白い恋人をめぐる訴訟は,白い恋人の商標権侵害に関わるものであった。また,白い恋人の製法は独自の技術やノウハウに基づいており,特約店を中心に販路が形成され,北海道土産としての観光客からの大きな支持は顧客との強い関係性を示している。

3. 経験価値としての白い恋人

ブランドの価値としてもう1点,考慮しなければならないのは,経験価値(experience value)である。経験価値とは,「製品やサービスそのものの持つ物質的・金銭的な価値ではなく,その利用経験を通じて得られる効果や感動,満足感といった心理的・感覚的な価値」を指す(Schmitt, 2000, 2003)。Schmitt(2000, 2003)は,この経験価値を高める領域を戦略的価値モジュール(strategic experiential modules)と捉え,その要素としてSENSE(感覚的価値),FEEL(情緒的価値),THINK(創造的・認知的価値),ACT(肉体行動,ライフスタイルに関わる価値),およびRELATE(準拠集団への帰属価値)の5つをあげている。これらの要素に白い恋人を関連づけてみよう。

SENSE(感覚的価値)とは,味覚,聴覚,触覚,視覚,嗅覚という人間の五感に訴求する要素からなり,これらを通じて消費者が得る価値を指す。前述のように,白い恋人はホワイト・チョコレートをラング・ド・シャーで挟んだ洋菓子であり,その日の天気,温度,湿度をこまめにチェックし,そのデータに応じて製造方法を柔軟に調整している。白い恋人のサクサクとした食感はこうした「こだわり」から生み出される。FEEL(情緒的価値)は,ブランドに対する愛着心やブランドに抱く感情的な価値を意味する。白い恋人は北海道土産No. 1として観光客から絶大な支持を得ており,白い恋人は単なる菓子ではなく,北海道観光,また白い恋人パークでの楽しい思い出という感情的な価値と密接に結びついている。また,賞味期限改ざんからの再発売時,多くの北海道民が買い求めたことからも,観光客のみならず,地元の北海道民からも愛されるブランドであることがわかる。

THINK(創造的・認知的価値)は,消費者が企業やブランドに対して付ける評価である。石屋製菓のホームページ,オンライン雑誌,SNSなどさまざまなメディアから提供・発信される白い恋人をめぐるブランド・ストーリー,現社長である石水創氏による著書『白い恋人 奇跡の復活物語』,白い恋人パークでの製造工程の見学などは,THINKの価値を高める上で大きく貢献しているといえよう。ACT(肉体行動,ライフスタイルに関わる価値)は,消費者が製品・サービスを体験することから得られる価値であり,白い恋人では「食する」という一連の行為から得られる価値であり,また白い恋人パークでのさまざまな体験から得られる価値が該当する。RELATE(準拠集団への帰属価値)は,集団の一員であることの自覚や同じ文化の共有によって得られる価値である。北海道を一緒に旅行した友人,恋人,家族とともに白い恋人を食べたり,あるいは白い恋人パークでの友人との時間,空間の共有は,RELATEを強化する要素だろう。

白い恋人パークは,こうした経験価値の諸要素を強弱はあるものの,すべてを網羅した施設であり,その結果として白い恋人パークを訪れる観光客に大きな経験価値を提供しているといえよう。

4. 地域ブランドとしての白い恋人

これまで繰り返し指摘してきたように,白い恋人は北海道を代表する土産菓子である。このことは,白い恋人という製品ブランドが北海道という地域ブランドと分かちがたく結びついていることを意味する。地域ブランドとは,「特定の地域空間や地域産品を他の地域のそれと異なるものとして識別するための名称や言葉,デザイン,シンボルまたはその他の特徴」(Kobayashi, 1996)である。

ブランド総合研究所による「地域魅力度調査」(Brand Research Institute(2022))は,地域の魅力度を「どのように知られているか」というブランド認知に関わる次元と「どのように評価されているか」という知覚品質に関する次元から測定している。またそれぞれ,ブランド認知に関する指標は,認知度,情報接触度,情報接触経路,地域コンテンツの認知の4項目,知覚品質に関わる指標は,魅力度,地域特性想起,地域のイメージ,地域資源評価,居住意欲度,訪問経験,観光意欲度,産品想起率の8項目から構成されている12)

この「地域魅力度」の都道府県ランキングでは,北海道は73.4ポイントと第2位の京都府(56.4ポイント),第3位の沖縄県(54.4ポイント)を20ポイント前後引き離し,圧倒的な1位である。また,北海道はこの調査が始まって以来,13年連続で首位の座を保っている。地域ブランドとしての北海道の地位は圧倒的に高い。白い恋人やISHIYAは,この北海道という地域ブランドの魅力を最大限に活かした製品ブランド,企業ブランドであるといえよう。

IV. 結論

この論文では,石屋製菓を製品ブランドとしての白い恋人,企業ブランドであるISHIYA,そして北海道という地域ブランドの観点から記述・考察してきた。これら3つのブランドの相互作用は,図1のようにまとめることができるだろう。

図1

石屋製菓における3ブランドの相互作用

出典:筆者作成

白い恋人は主な購入者である観光客の北海道でのさまざまな経験や思い出と強く結びついており,それは北海道での経験価値にほかならない。その際,白い恋人パークはブランド体験の場として大きな役割を果たしている。また,白い恋人の圧倒的な認知度の高さは,北海道を代表する土産菓子として北海道というきわめて高い魅力を誇る地域ブランドに裏付けられている。さらに,羽田空港をはじめ,いくつかの主要空港で主にインバウンド(訪日観光客)向けに販売されている白い恋人は,北海道という地域ブランドに加えて,白い恋人という製品ブランドそのもの,あるいは日本の銘菓として惹きつけているといえる。白い恋人=日本というブランド価値は,中東ドバイへの海外初出店で遺憾なく発揮されている。そこでは,北海道という地域とはいったん切り離され,日本の銘菓・白い恋人として知覚されている。

一方,企業ブランドであるISHIYAは,北海道ブランドと関連づけられながらも,北海道の経験価値というよりもむしろ,白い恋人の菓子としてのおいしさという機能価値の高さを反映している。そして企業ブランドISHIYAには白い恋人をはじめとする石屋製菓が提供するさまざまな製品ブランドの集合ではなく,北海道に立地する石屋製菓の企業としての姿勢が投影されている。石屋製菓はGINZA SIXへの出店に際して,白い恋人は扱わず,ISHIYAという企業ブランドを掲げた。これは北海道でしか買えないという白い恋人の希少性を担保するとともに,白い恋人ブランドに依存することなく,北海道を代表する菓子メーカーISHIYAとして顧客からの支持を得て,企業ブランドへのロイヤルティを高めようとするものである。ISHIYAブランドでの中東ドバイへの出店は,北海道あるいは日本という地域ブランド性,さらには生産国効果(country of origin)を活用した取り組みといえるだろう。

白い恋人にせよ,ISHIYAにせよ,そうしたブランド力を支えているのが北海道という屈指の地域ブランドである。地域ブランド・ランキングで調査以来,揺るぎない圧倒的なNo. 1の地位を守りつづけているのが,北海道である。逆に,北海道のブランド連想には,大自然,温泉,寿司などともに,白い恋人が入ってくるであろうことは容易に推察される。

この論文は白い恋人という製品ブランド,ISHIYAという企業ブランド,そして北海道という地域ブランドがそれぞれどのように関連し,あるときは密接に相互作用し合い,あるときには意図的に切り離されるかを検討してきた。石屋製菓の多層的なブランド戦略の取り組みは,これら3つのブランドの相互作用とそのダイナミズムを描き出すケースとしてきわめて示唆に富むものである。

謝辞

本論文は,小樽商科大学重点領域研究支援「北海道企業のマーケティング戦略」から資金援助を受けています。また,分析対象である株式会社石屋製菓・石水創社長はじめ,関係者の方々には,折に触れて種々の情報提供いただき,論文化への快諾を得ました。記して感謝いたします。なお,内容に関する責任は一切,筆者にあります。

1)  ケース執筆に際して参照した一次情報は,小樽商科大学創立110周年記念シンポジウム(2021年10月15日)における石屋製菓株式会社社長・石水創氏の講演「変わらぬ経営理念,変わる経営戦略」,日本商業学会全国研究大会(2022年5月28日)における同氏基調講演「コロナ禍におけるグローバル戦略」,株式会社アドタグ主催「マーケティングDX Boot Camp 2022」(2022年10月9日)における同社営業部GM・渡邉将貴氏講演「変わらぬ経営理念,変わる経営戦略」,ならびに随時の意見交換から収集したものである。

2)  東京から出店要請もあったが,北海道の地域限定の菓子にこだわり,断ったという。

3)  LINEリサーチが2021年に実施した「好きなお土産菓子」調査では,白い恋人は67.6%で第1位であり,第2位の京都「八つ橋」の55.6%を大きく引き離している(Research Note, 2021)。また,1986年にはスイス・モンドセレクションの金賞を受賞し,その品質は世界的に高く評価されている。

4)  白い恋人パーク・ホームページ(Shiroi Koibito Park(2023))より。

5)  この間の詳しい状況は,Uchida(2008)ならびにIshimizu(2017)を参照のこと。また,菓子製造業として,食の安心・安全にも真摯に取り組み続けた結果,2015年には白い恋人ラインほかで食品安全システム認証FSSC 22000認証を取得している。

8)  この商品は,北海道のFM局FMノースウェーブ主催の「北海道お土産グランプリNorth Wave Selection 2022–2023」においてグランプリを受賞している。

12)  詳細については,Brand Research Institute(2022)「地域ブランド調査2022」を参照。)

近藤 公彦(こんどう きみひこ)

1984年同志社大学商学部卒業,1990年神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得。現在,小樽商科大学大学院商学研究科アントレプレナーシップ専攻(専門職大学院)教授。専門は,マーケティング論および流通システム論

References
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